議案書や稟議書って知っていますか? 起案書というところもあったりして呼び方も様々、役割もそれぞれ少し違いますが、根っこは同じです。要は「・・・したいと思っています。お願いします」というお伺いを立てるための書類ですね。
今回はその「お伺い書類」の書き方や必要な資料などなど、議案書の「いろは」だけでなく「にほへと」の部分までお知らせできたらな、と思っています。 議案書(とりあえずひっくるめて議案書とします)は、準備が9割、です。議案書自体は400〜500字程度の簡単なものですが、その後ろにつける添付資料を準備するのに時間がかかります。それでは早速、「製品の訴求のためのセミナーを実施する」という設定で議案書の内容を考えましょう。
〜議案書に書くこと〜 ①結論 ⚪︎月⚪︎日に⚪︎⚪︎訴求のためのカスタマー向けセミナーを実施したく、ご裁可くださいますよう、お願いいたします。と簡潔に。 ②背景 この時期にプロモーション活動が必要な理由を4、5行で。新製品だから? もう一度スポットを当てたい製品だから? などなど、背景を書きます。 ③内容 場所は? 集客予定は? 予算は? など、何をどう実施したいかの計画を10行くらいで。 <添付資料> ①プロモーション企画書 ②予算内訳(見積書など。細かく決まっていないところは概算で出す。)
<よーく考えよう。お金は大事だよ〜>
特にきっちり出したい、予算ついて。概算は避けたいです。見積は早めにもらっておく、また、総じていくらかかるのか、他に必要になるものはないかしっかり検討し、できる限り実際の金額に近づけて書きましょう。概算金額算出の根拠は丁寧に書きます。 ③内容の補強資料 <読んだ人の気持ちになる> 議案は時に、「昨年からの継続」や「すでに根回し済み」事案に対する形式的なものになることがありますが、初めて読んだ人でも決済の可否を検討できるくらい内容の濃い議案にしたいものです。 例えばセミナーの企画であれば ➡︎何名の参加が予想されるか? その中で新規ユーザーとなる人は何%? 今回の費用をペイするにはどういう集客方法を取るべきと考えるか。セミナー実施後のフォローアップは? など、自分がが決裁する人の気持ちになって、聞かれていなくても書きましょう。 ここが一番大切。①〜③を読んで、「やりたいことはよくわかった。それで?」という質問が出たらどう回答しようか。という目線で、議案書を補強します。 議案書は、経営者との対話の場と考えましょう。日々の仕事の中で大量に発生する会話である、 自分:「これやりたいんですけど」 上司:「どうして?」 自分:「こういう理由で」 上司:「わかった。いいよ」 のやりとりを、経営層と紙媒体でやるということです。議案書を読む人の「どうして?」を予測して、情報リッチな議案書を書きましょう。
前半は、議案書の「いろは」をお話ししました。次は議案書の「にほへと」の部分。議案にまつわるあれやこれやを、徒然なるままに書きます。後編に続きます。
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