【文学ニュース】「大草原の小さな家」作者の名前、人種差別で米文学賞から外される


こんにちは、顧客サポートの山下です。

2018年6月26日のBBCの記事で、こんなものを見つけました。
以下、ニュース記事からの抜粋(リンクはこちら

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米国図書館協会の児童サービス部会(ALSC)は25日、児童書でテレビドラマ化もされた「大草原の小さな家」シリーズの作者、ローラ・インガルス・ワイルダーの名前を児童文学賞の名称から外すと発表した。ALSCは「作品の中に反先住民、反黒人の感情が含まれている」ことを理由に挙げた。

「大草原の小さな家」では、たとえば冒頭の章で、土地のことを「人間は誰もいない。インディアンしか住んでいない」と書かれた箇所が特に懸念されている。

米紙ワシントン・ポストによると、出版社ハーパースは1953年に、問題の部分の「人間」を「開拓者」に変更した。

しかしそれでも、ワイルダーの時代の白人米国人に典型的な人種差別的な決め付けや態度が、物語に出てくることが問題視され続けてきた。

たとえば、登場人物が「死んでいるインディアンだけが、良いインディアンだ」と発言するほか、アフリカ系米国人が「黒んぼ」と表現されている。

愛読者の間には、作品は当時の状況を知る上で貴重で、子供の教育のために使われるべきだという意見もある。

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こんなにも有名な古くから読まれている作品が今になって児童文学賞の名称から外されるとは…。当時を知る貴重な資料としてそのまま残して教育の材料として使うか、内容を変えて子供に伝えるべきか、色々な議論が生まれそうなニュースですね。

文学作品を卒論のテーマとして取り上げる場合、その本から読み取れる当時の時代背景や著者の考え方等を題材にすると面白いですよ。なんで著者はこのような発言や表現を取り入れたのか、その意図は何なのか、他の人種差別的な内容が含まれる小説と比較したり、国や時代を比較してみるのも面白いかもしれません。

ニュースから論文のテーマのアイデアが浮かぶ事も多いですよ!行き詰まったら今話題のニュースを調べてみると、興味があるテーマが見つかるかもしれないですね。

 

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